『友罪』フィクションか?ノンフィクションか?

映画『友罪』は1997年の神戸須磨区の少年A事件をモデルにしただけでフィクションだと原作者はコメントしており、友達が過去に犯罪を犯していたことを知ったらどうする?というのがテーマにしてます。『友罪』はカルロヴィ・ヴァリ&上海国際映画祭への出品が決定しているそうですが、1997年の神戸須磨区の少年Aをモデルにした作品を映画祭に出すのって、被害者遺族のことを考えたらと思ったりもしました。

元少年Aが絶歌という本を出版して社会問題になって書店から撤去されてしまいましたが、被害者遺族のことを考えたら当然のことだとマスコミは報じていました。私も同等な意見です。政治家には関係ない話かもしれませんがね。


最近、成人年齢を18歳に引き下げた法律が出来ました。少年法という法律を少しでも良くするためにはいいと思われます!その分、デメリットも多くありそうですが、そんなことを書き込んでいたら脱線するので、それは後日ということにして『友罪』についての話と少年犯罪についての話に戻ります。
『友罪』では同僚が昔の児童殺人事件の犯人ではないかと疑い始めたことから話が膨らみます。もう終わった事件なんだからそっとしてやれと言う人もいれば、少年Aを一生追い詰めてやるというマスコミがいます。
現実のマスコミもそうだと思います。神戸須磨区の児童殺害事件の犯人である少年Aは、当時世間を騒がせました。当時、中3だったのでその2~3年後には、少年Aと同世代の若者の犯罪が話題になりキレる17歳と呼ばれるようになったせいか、当時の高校生は少し怒っただけで少年Aみたいなことをすると思い込んだ大人が増えたことも事実です。

いつか忘れましたが、池上彰の学べるニュースで少年犯罪は神戸須磨区の事件だけではなく昔からあったとコメントしていました。浅沼稲次郎刺殺事件の犯人である山口二矢が当時17歳だったということ話でした。この事件について日本の右翼と左翼を解説している本を読んだことがありました。昭和35年の少年犯罪です。つまり、少年Aがあんな事件を起こしたから連鎖して少年犯罪が増えたことでキレる17歳とマスコミが言い出したせいで、昭和35年の少年犯罪を日本国民が忘れていたということになります。


『友罪』と話がズレますが、浅沼稲次郎刺殺事件についてマスコミは何で触れたくないのでしょうか?山口二矢という当時17歳の少年が右翼思想で、大日本愛国党党員だからでしょうか?山口二矢を崇拝する右翼団体は沢山いると思います。でも、それは建前だと思うんですよ。特にアウトローの団体に援助してもらって街宣車に乗って戦争を愛国心を煽る活動してる団体が!
山口二矢が鑑別所の独居で歯磨き粉で「七生報国、天皇陛下万歳」と書いて、この世を去りましたが、この行動を英雄みたいに言う人もいれば、非難する人もいます。
この山口二矢の影響を受けてよご号ハイジャック事件が起きたとか言われてますが、、テロリストはテロリストの影響を受けるってことですね。

少年Aが絶歌を出版してマスコミが騒いでた時期だった思いますが、街頭演説してる人が「少年Aは山口二矢の生まれ変わり」とか言ってたのを覚えてます。そう言う発言をする人もいれば、精神科医の香山リカは「彼が何らかの精神心理的サポートやケアを受けているのかどうか気になる。」とコメントしてたり、元オウム真理教の幹部の上祐までもがコメントしてたことにビックリでした。サイコパスなイメージを持たれてる人が、サイコパスの人間の本を読んでたことに驚きですが・・・

キレる17歳とマスコミが騒いでた時代、大人しい子ほど何をするか分からないとかテレビで言う人がいました。
実体験の話です。丁度、少年Aが世間を騒がせていた時期に病院に行ったんです。普通だったら病院の中では静かにするもんですよね。たまたま、病院に入った時間がまずかったのか、ワイドショーで少年Aのことが放送されていて、大人しい子ほど何をするか分からないとか言い出した人がいたせいで、病院の待合室にいた人がこっちを見てくるんですよ・・・病院の中だから静かにするの当たり前だろと思いましたけど、じゃあヤンキーみたいにバットを振り回して暴れてたら大丈夫なんかい?!って、あの時はそう思うことが多かったです。
ヤンキーでも子供は危ない、大人しくしてても子供は危ないと少年Aが大人に言わせたような気がして、当時の大人が理想とする10代はどんな感じだったのでしょうかね?
普段、大人しい子供は加減を知らないからキレたら何をするか分からない!
そういう考えの人もいますが、大人しい子供全員がそうとは限りませんよ!
大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件の犯人達は、非行に走り少年院を出たり入ったりで、反社会組織に憧れを抱いて反社会組織に入ってた子供達だったんですよ!しかも、裁判中に未成年だから死刑にならないとか反省する態度が全くなく全員死刑が確定して、独房の中で命乞いをしてるみたいですが、再審請求をしても無駄な抵抗でしょう。最初から殺意があってこんな愚かなことをした人もいたんですから、大人しい子ほど何をするか分からないという考えは間違いですね!
そのうち、この3人の絞首刑は執行されるのは当然ですが、EUがそのことで日本を批判したとしたら日本は反論出来ると思うんですわ!だって、ちゃんと逮捕して取調べして裁判で言い分も聞いてから罪の重さと総合的に判断して罰を与えるんですから。

『友罪』は話が進んでいくと神戸須磨区の事件とは関係ように描かれているトリックを感じさせられた点がいくつかありましたが、そこはフィクションであり、少年Aをモデルにしたというところがノンフィクションでまとめると後味が悪い!

ストーリー性を重視するよりも生田斗真などの出演者が好きとかそういうノリで観ることがいい作品に思えた。

writing by:店員A

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