『振り返れば奴がいる』 安楽死を考えさせられました。


振り返れば奴がいる』は、1993年1月13日から3月24日まで毎週水曜日フジテレビで放送された織田裕二主演のドラマ作品!

2008年7月25日にDVDも発売されています。

織田裕二演じる司馬江太郎は、冷酷非情な外科医であるが、手術の腕は一流!
カンザスからやって来た医師の石川(石黒賢)とは対立ばかりだったが、石川が癌となり司馬が石川を手術して助かったと思ったら肺梗塞を起こして死亡・・・

石川の手術の最中、外科医部長の中川(鹿賀丈史)は、どちらも失いたくない人材、理由は「どちらも熱いから」的なことを言っていた。司馬は冷たい性格に思えるが手術を成功させるためにどうしたらいいのか対策を考え手際良くスピーディーに手術を成功させる。逆に石川は患者の安全を考慮した上で手術を行う。


部長命令で司馬と石川が組んでオペを行うことがあったが、司馬はメスで石川の手を切ってしまい手術中によくあることだから仕方ないと思っていた石川に対して、司馬はわざとメスで石川の手を怪我させたと性格悪そうな顔で言った時は、敵対する医師たちに手術をされると恐ろしいと思うばかりだった。

生きている、生かされるは別!

安楽死に否定的な司馬と患者の命を尊重し延命治療を肯定する石川が対立するのも無理はない。司馬は父をすい臓がんで延命治療を受け、植物人間状態になって亡くなっていた過去を持つ。それもあるから「生きているのと生かさせれてるのは別だ」と石川に強く反発。

高齢化社会が進み、平均寿命も長くなる日本だが全員が「生きてる」のではなく「生かされている」という人もいる。透析患者の知り合いの人が、「短命でいいわ」と開き直ったような言い方をして好きなものを食べて入退院を繰り返す人もいれば、孫が大人になって一緒に酒を飲みたいという夢を持ちながら治療に励み生きてる高齢者もいる。失うものがあるかないかだけか、その人の性格なのかは知らないけど、老人ホームに行くのを拒んで逃走した高齢者のドキュメンタリー番組を見たことがある。それって、家族の負担を減らすために老人ホームで「生かされる」ということになるのかな?

自分の祖母は老人ホームで亡くなった。認知症が悪化して入居することになったけど、入院した病院が悪かった・・・手首を拘束されて症状が余計に悪化して言葉が出なくなり、老人ホーム暮らし送られた。言葉は出なくなったけど、表情だけは生きていたので、誰か来るととても嬉しそうな顔をして会話が出来なくても喋りかけてやることで、表情で反応をしていたが、祖母を見るたびに悪化しているので見るのが辛くなったいたことを思い出した。

もう楽にさせてやれって何度も思ったよ。

あんな姿見たら延命治療を受けてまで苦しい想いはしたくない。

祖父は酒の飲み過ぎで癌になって亡くなった。
もう助からず余命宣告も受けたが、遺族が延命治療を拒否して、本人もそれを望んでいたらしく自分の寿命を気付いていたのだろう。身内が会いに来るとマシンガントークで、本当に癌患者なのか疑うぐらいだった。祖父は余命宣告より半年以上生きたが、これは「生かされた」のではなく「生きた」ということだと思っている。



お金は本当に怖い

振り返れば奴がいる」の劇中、司馬が賄賂を受けるシーンもあれば、理事長に賄賂を渡すシーンもありました。政治家の坊っちゃんがバイク事故で運ばれたから他の患者さんより、そっちを優先しろと言われて、石川は「何て滅茶苦茶なんだ」みたいなことを言っていましたが、司馬は政治家の坊っちゃんを手術して多額な金を受け取っていたのです!
購入委員会で司馬は同じメーカーの医療器具を一括して買うと言いました。怪しいとしか思えません。でも、理事長に賄賂を渡してその場を乗り切ったのですが、それが原因で最終回は哀れな末路になるのです。

地位、名誉がある人間はお金があります。当然、病院もそういう人を先に助けて他の患者は、応急処置で間に合わせろという考えになっても仕方ありません。




終わりに

資本主義社会を生き抜くことはサバイバルです。いい意味に考えたら身分制度がないので、努力次第で何とかなることもあります。サラ金おじさんだって、ガチの実践動画をアップしまくって雑誌で記事連載が決まったし、本業より副業で稼いで暮らしが楽になった人もいます。努力して医学部に入ればバラ色の人生が待ってます!


writing by:店員A

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